浄土宗について

常念寺は「浄土宗」のお寺です。

まず仏教は、仏さま、つまりお釈迦さまが説かれた教えです。
お釈迦さまはインドに生まれ、悟りを開かれてから
八十歳で亡くなるまでの間、多くの人々に
苦しみから免れる方法を説かれました。

時により人により、その方法は様々でしたが、
その説かれたお話が八万四千もあるといわれ、
そのお話が中国に伝わり、中国語に翻訳されたものが
「お経」です。

「苦しみから免れる」とは、悟りを開く・仏さまになることで
仏教とは、「仏さまになる教え」ともいえるわけです。

お経の中には「浄土」という言葉があります。
浄土とは「清浄なる国土」と意味で、一般に“極楽”と呼んでいます。
このほか、“安楽国”、“安養国”、“無量寿国”などと表現しています。

多くの経典の中から、この浄土に向かう方法を探し出し、
私達にお示しになったのが善導大師(中国唐時代)や
法然上人など、“浄土の祖師”といわれる方々で、
この”極楽浄土へ生れかわって行く教え“を基盤としているのが
浄土宗です。

浄土宗の基本となっている「無量寿経」によりますと、
大昔、錠光如来という仏さまがこの世に出られ、
お釈迦さまのような人々を教化されて亡くなられました。
それから五十三人の仏さまが出現され、その最後の仏さま
世自在仏がおられたとき、ある国王の王子(後の阿弥陀佛)が
この仏の教えを聞いて、自分も人々を助けようと
王子の身分を捨てて出家し、大きな誓いを立てました。

その誓いというのは、「一切のけがれも苦しみも無い国を建設し、
そこへ行きたいと願って自分に祈ったなら、必ず
迎え取ってやろう」というもので、四十八の項目に分けて
書かれており、それを”本願”と呼んでいます。

王子は長い修行を終えて、遂にこの国は完成しました。
この国が“極楽”です。
そして王子も仏になられ、「アミダブツ」と呼ばれました。

阿弥陀佛のお名前の上に「ナム」を付けて
“南無阿弥陀佛”と申しますが、“ナム”は「帰依」と訳します。
つまり、南無阿弥陀仏とは、“すべてを阿弥陀佛に委ねます”
ということです。

心で阿弥陀仏を念ずるので“念仏“といい、ほかのことを
考えながら”ナムアミダブツ“といっても、それは
念仏ではありません。
浄土宗の教えは、阿弥陀仏のお慈悲を願い一心にお念仏を唱え、
西方極楽に往生することです。

お念仏には様々な方法がございますが、いずれにしても
心に念ずるだけでなく、声を出して「ナムアミダブツ」と
唱えることです。
これを浄土宗では称名念仏(しょうみょうねんぶつ)といいます。

私たち浄土宗の信徒は、たとえ目には見えなくても
阿弥陀佛を信じ、そのご慈悲とご先祖のおかげによって
毎日を無事に暮らしているのです。

詳しくは浄土宗の公式ホームページをご覧ください。